輸入野菜だけでなく国産野菜も農薬が多い?無農薬野菜と有機野菜で安心生活を!

豆知識


近年、健康志向の高まりと共に、私たちの食卓に上がる食品の安全性への関心がますます高まっています。その中でも、特に野菜の安全性については様々な議論がされています。
本記事では農薬使用にまつわる話や、今注目されている無農薬野菜や有機野菜の違いなどを紹介させていただきます。

輸入品は安全なのだろうか

現在、国内産の野菜だけでなく、多くの国から様々な種類の食品を手に入れることができ、食生活の選択肢が広がっています。しかし、過去には輸入食品の安全性に関する様々な問題が発生していたことをご存じでしょうか?

輸入品によってもたらされた健康被害

輸入食材の農薬不正利用の一例として、「中国製冷凍餃子事件」の被害実例を簡単に紹介いたします。食品分析開発センターのホームページによれば、この事件では中国から輸入された冷凍餃子を食べた3家族10人が、高濃度の有機リン系殺虫剤であるメタミドホスによる急性中毒を発症し、全国で約5800名の方が健康被害を訴えました。このメタミドホスは農薬の一種であり、農薬の不適切な使用や規制の不備が事件の背景にあります。このように、野菜だけでなく冷凍食品にも健康に害を及ぼしてしまう農薬が使用された商品が輸入されてしまう事件が過去にありました。

国内産の野菜も実は多くの農薬が使用されている

先ほど輸入食品の問題を取り上げましたが、国産食品であるからといって安全性が必ずしも保証されるわけではありません。なぜなら、日本は世界と比べて農薬の使用量が非常に多いからです。
JCPA農薬工業会のホームページに掲載された記事「農薬は本当に必要?」によると、2020年度の農地面積当たりの農薬使用量において、日本はアメリカや中国などの大国よりも高く、世界で7位となっています。また、農薬使用量の多い上位10か国には、日本の他に韓国やオマーンなどのアジア諸国が多く含まれており、欧州諸国よりも高い割合を占めています。これは、アジア特有の高温多湿なモンスーン気候により、病害虫や雑草の発生が頻繁に見られるため、農薬による防除が重要視されるからです。
次に過去に起きた農薬使用による被害事例や、農薬が多く使用されてきた背景について説明していきます。

農薬使用による被害事例

野菜や果物などの栽培に使われる農薬クロルピクリンの使用によって、過去に健康被害が出た実例を紹介いたします。農林水産省の農薬事故実態調査によると、2009年から2019年の間にクロルピクリンによる農薬事故が51件発生し、192人以上が健康被害を受けたと報じられています。
この農薬クロルピクリンは正しく使えば土壌中の病原菌や害虫を防ぐ効果もあり安全も担保できますが、使用方法を間違えると頭痛やめまいを引き起こす可能性があると言われています。こうした事件の背景には、農家さんが指定された方法を徹底していなかったケースもあったようです。

無農薬栽培が広まらない背景と、農家が農薬を使用する理由

農薬が広く使用されてきた理由は様々ですが、まず挙げられるのは労力と時間の節約です。無農薬栽培では、手作業や機械による雑草の除去、病害虫の管理には非常に多くの時間と労力が必要ですが、適切に農薬を使用することでこれらの作業負担を大幅に軽減することができます。農家はこのようにして作業効率を高め、同じ期間内により多くの作物を生産することが可能となります。
さらに、農薬は作物の健康を保ち、収穫量の増加にも寄与しています。害虫や病気から作物を守ることで、作物はより多くの栄養素を吸収し、健康的に成長することができます。これにより、作物を安定して生産することが可能となり、市場での競争力を保つことができます。
特に日本は温暖で雨が多い地域が多いため、病害虫や雑草が発生しやすい環境とされています。このような環境下で農薬の使用は必要不可欠とされてきました。

農薬が多用されるのは消費者のニーズに応えるため?

消費者の期待に応えるためにも、農薬の使用は重要視されてきました。多くの消費者は、虫食いや形の悪い野菜を避け、見た目の良い野菜を求めています。実際にスーパーマーケットなどで買い物をする際、鮮度と外観の良さを重要視している方も多いと言われています。そのため、農家は農薬を使用して作物を病気や害虫から保護し、見た目を美しく整えることで市場競争に対応してきました。さらに、農薬を使用することで収穫後の野菜の保存性も向上し、食材の長期保存が可能となります。
このように消費者のニーズに応えるためにも農薬を使用してきた一方で、環境への悪影響や健康被害のリスクといった懸念も潜んでいるとこれまで指摘されてきました。

有機野菜と無農薬野菜の違い

農薬の使用には、環境への悪影響や農産物への残留、健康被害などの課題が潜んでいます。現在では、「無農薬野菜」と「有機野菜」が注目されていますが、この2つは全く別物です。これらの違いについて解説していきます。

有機野菜とは

有機野菜は、農林水産省が定める有機JAS制度の基準を満たした野菜のことを言います。ただし、有機野菜が完全に農薬を使用しないというわけではないことに留意する必要があります。
また、有機JAS認証を受けた事業者のみが「有機JASマーク」を表示でき、有機野菜として販売することができます。有機野菜は農薬や化学肥料のリスクを減らしたいと考える方にとって良い選択肢であり、安心して気軽に購入しやすいメリットがあります。

無農薬野菜とは

無農薬野菜とは、その名の通り農薬を使わずに育てられた野菜のことです。化学合成された農薬が一切使用されていないため、安全で健康的な食材として認知されています。無農薬野菜は、育成過程で使用される化学的な干渉がないため、素材本来の味や風味をしっかりと楽しむことができることも魅力の1つです。野菜本来の自然な成長過程に従っていることから、豊かな旨みや栄養価を保持をすることができます。

無農薬野菜や有機野菜を育てる農家は少ない

日本で無農薬野菜や有機野菜を育てるには、想像以上に困難な現実があります。2023年8月に農林水産省が公表した「日本の有機農業の取組面積について」によると、有機栽培を行っている農家はまだまだ限定的で、全国の農地のわずか0.6%しか有機栽培が行われていません。しかし、今では宅配サービスを利用することができ、外出せずに無農薬野菜や有機野菜を手に入れることが可能となりました。

無農薬野菜を多く扱う「ココノミ」

無農薬野菜・無添加食品宅配のココノミでは、食品の基本的な情報から産地や味の特徴や、食品の分類などを細かく記載しています。また、農家さんのお名前やお顔やこだわりが見える形になっており、安心して買い物をすることができます。

いつも必ず冷蔵庫に必要な常用野菜からちょっと珍しい旬の野菜、毎日のお弁当作りにあると助かる冷凍のお惣菜なども含め、豊富なラインナップでみなさまの食卓に安心と安全を第一に美味しい食材を提供しています。家にいながら品質にこだわった野菜を選び、健康的な食生活を維持することができるので、まずはお得な初回セットから是非お試しください(年会費や会費などはございません)。


まとめ

近年、食品の安全性に関する世間の関心がますます高まっており、特に野菜に対する農薬の使用について懸念が広がってきました。輸入野菜だけでなく日本国内で生産された野菜でも、農薬の使用が広く行われているのが現状です。農薬は作物を病害虫から守り、収穫量を安定させる重要な役割を果たしていますが、環境への悪影響や農産物への残留、健康被害などの課題が潜んでいます。このような背景から、消費者は安全で健康的な食材を選ぶ傾向が強まっており、無農薬野菜や有機野菜への関心が高まっています。ぜひ健康な生活を送るためにも、正しい知識を持って野菜を選ぶことが重要です。

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