露地野菜は太陽・水・土の恵みがいっぱい!日本の自然が育む露地栽培の野菜の魅力

「露地野菜」という言葉をご存知でしょうか。露地野菜とは、太陽や大地の恵みをいっぱいに浴びて育った野菜のことを指しますが、なかなか馴染みのないものですよね。今回は、露地野菜の栽培方法や一般的な野菜との違いなどをご紹介します。

露地野菜とは?おいしさのポイントは?

“野菜をどこで栽培するか”に着目したときに比較される栽培方法が、露地栽培と施設栽培です。

施設栽培

ビニールハウスなどの施設の中で野菜を育てる施設栽培のメリットは、なんといっても雨・風・気温など自然環境の影響を受けずに1年中作物を育てられること。霜に当たることもなく、虫や鳥に食べられる被害も抑えられます。また、旬とは関係なしに年間を通じて栽培できるのも大きな利点です。農家の方からすると、年間を通じて安定した収入を得ることができるので経営的に安心です。

露地栽培

露地栽培の場合、収穫は旬の時期のみ。また、自然栽培に近ければ近いほど、収穫した野菜は形がいびつだったり生産量が不安定になったりします。しかし、野菜が本来育つべき時期に合わせて自然に近い形で栽培することで、野菜本来の味や食感・香りを出すことが可能です。

露地野菜の最大のポイントは、自然に近い形で育っているということ。太陽の光を一身に受け、環境によっては山や川から直接取り込んだ水、澄んだ空気、豊かな土などですくすくと成長しています。そういった環境で育っているという点が、露地野菜のおいしさの秘訣です。

ただし、自然な状態で育てる露地栽培は、それゆえに季節的な要素に大きく影響されるため、市場に出回るのは旬の野菜がメインとなります。また、露地栽培は、施設栽培と比較すると、どうしても天候や害虫の影響を受けやすくなってしまいます。ですから、露地栽培で育てられる野菜は種類が若干限られます。比較的強い大根人参などの根菜やイモ類、トマト・きゅうりなどの葉茎野菜がほとんどです。

日本各地で作られている露地野菜

露地栽培は施設栽培と比べると害虫や天候の面で課題がありますが、日本各地の農家では、そうした課題を克服すべくさまざまな工夫が行われています。

対策としてまず挙げられるのが、農薬を使った防虫対策です。しかし、露地栽培を行う農家のなかには、無農薬野菜にこだわる人も多数。そういった農家では、農薬や化学肥料に頼らない栽培方法をうまく取り入れ、防虫ネットによる害虫対策や農業用ビニールによる防寒対策などを行っています。

例えば、「ココノミ」と提携している広島県福山市の農家を営む下宮さんが行う栽培方法もそのひとつです。無農薬野菜にこだわる下宮さんは、米ぬかや卵の殻などを使った自然に優しい有機肥料を使っています。さらに広島県福島市の豊かな自然も、生き生きとしたおいしい野菜づくりのポイントだとのこと。

もちろんこれはほんの一例。広島県だけでなく、日本各地の露地栽培の農家で、その土地に合った、自然の環境を最大限に活用した野菜作りが行われています。土地に合った野菜だからこそ生まれる“自然なおいしさ”も露地野菜ならではの魅力です。

旬を味わう自然の恵み。露地栽培の有機野菜や無農薬野菜

露地栽培をしている農家さんには、有機野菜や無農薬野菜を扱っているところも。有機野菜とは、認められた一部の農薬以外の農薬・肥料を使わないなど、一定の厳しい条件をクリアした、より自然に近い状態で育った野菜のこと。無農薬野菜とは、その名のとおり農薬を使用せずに自然な状態で育てた野菜のこと。有機野菜も無農薬野菜も、化学肥料や農薬による野菜の味への影響がほとんどないため、野菜本来のおいしさを感じることができます。

また、有機野菜や無農薬野菜をよりおいしく味わうためには、“旬の野菜を食べる”ということも大切。そういった意味でも、有機野菜や無農薬野菜には露地栽培が適しています。なぜなら、露地栽培の基本は、その季節に採れる野菜、つまり旬の野菜を育てるということだから。有機野菜・無農薬野菜の栽培と露地栽培を組み合わせることで、栄養たっぷりでおいしい野菜づくりが可能になっています。

露地栽培野菜が栄養豊富なのはなぜ?

一般的に、露地栽培野菜は旬の時期に作られるため、栄養が豊富に含まれています。

野菜の栄養は、旬の時期に育ったか、そうでないかで決まります。例えばほうれん草は冬が旬の野菜ですが、同じ産地で夏に採れたほうれんそうと比べると、冬に採れたほうれん草の方がビタミンCを約4倍多く含んでいるということがわかっています。同様に、旬である夏に採れたトマトのカロテン含有量は、冬に収穫したものの約2倍でした。

露地栽培野菜は、施設栽培野菜のように年間通して育てられるわけではなく、旬の時期にしか作ることができません。そのため、露地栽培の野菜には栄養が豊富に含まれているのです。

野菜本来の味を楽しむなら、やっぱり「露地もの」

美食の国・フランスには、「テロワール」という言葉があります。特にワインに関して使われることが多い言葉ですが、農産地の土壌の性質・地形・気候など“作物の育つ環境”のことを指します。同じ品種のぶどうから作られても産地によって異なる味のワインになるのは、このテロワールが影響しているからです。

これは野菜にも同様。同じ種から育てても、その土地や環境によって大きく味が変わります。野菜はいわば「生きもの」です。野菜が本来持つ味・食感・香りを楽しみたいなら、ぜひ自然に近い形で作られた「露地もの」を選んでみてください。

露地栽培野菜おすすめレシピ

露地栽培野菜の力強い味を楽しむなら、シンプルな調理法がぴったり!簡単にできるおすすめレシピをご紹介します。

ラタトゥイユ

ラタトゥイユは、夏野菜を使った南仏の家庭料理です。水を加えず、野菜が持つ水分だけを使って煮込みます。

●材料:4人分

B:なす(輪切り) 中2本
B:ズッキーニ(輪切り) 1本
B:パプリカ(乱切り) 1個
A:ベーコン(1cm幅) 2~3枚
A:にんにく(薄切り) 1片
A:オリーブオイル 大さじ3
トマト缶 1缶
タイム(もしくはローリエなどお好みのハーブ) 適量
コンソメ 小さじ1
塩・こしょう 適量

●作り方

  1. 【B】の食材を鍋に入れて弱火にかけ、香りが出るまで炒める。
  2. 【1】の鍋に【A】を加えて中火で炒める。
  3. 野菜にある程度火が通ったら、トマト缶・ハーブ・コンソメを入れて弱火で15分煮込み、最後に塩・こしょうで味を整える。

まとめ

太陽や大地、水などの自然の恵みをしっかり受けて育った露地野菜。
野菜本来の栄養とおいしさを味わうには、ぜひ露地栽培の有機野菜や無農薬野菜を取り入れてみてください。施設栽培にはない、旬ならではの濃厚な味わいと豊富な栄養が魅力的な露地栽培野菜。ぜひおうちの食卓にも取り入れてみてくださいね。その土地に適した方法で育てられた露地栽培の野菜を口にすれば、日本の大地のめぐみを感じられるはずです。

2017.11.13

こんな記事もおすすめ