お客様の笑顔を直接見たい!無農薬野菜をつくる愛知県江南市の木村さんを訪問

今回ココノミスタッフが訪問させて頂いたのは、愛知県江南市で無農薬農家を営む木村さんの農場です。在来種から愛知県の伝統野菜まで、年間約60品目のお野菜を夫婦お二人で作られています。

そんな木村さんご夫婦に、野菜作りの極意や想いをたっぷり伺いました。

なにも知らないから、ワクワクできました

──農業をはじめるまでは何をされていましたか?

木村さん「元々は生活クラブ生協で働いていて、割と食品にこだわった施設だったので、そこで最初は配送をやっていました。」

──なぜ農業をやろうと思ったのですか?

奥さま「いろいろあるんですが、ひとつは有機農法・自然農法をやっている農家の方と出会って、農業の大事さとかに気づいたことがきっかけです。私は農業のことを何ひとつ知らなかったので、逆に興味がわいて体験農業をあちこちやっていくうちに面白さに気が付いていきました。

その後、神奈川県相模原市の農業団体で1年のあいだ農業について教わりました。その後、小さい田んぼを借りて農業をはじめました。」

木村さん「前職の仕事自体は面白かったんですけど、管理職とかになってくると現場とはどうしても離れていってしまって。野菜を現場で作っていきたいかなと思いました。」

土の改良は、気長な仕事

──この地域──畑を選んだ理由は何ですか?

木村さん「僕が愛知県出身なので、それがきっかけで今の場所に畑を借りました。」

──土壌や水質、環境などはいかがですか?

木村さん「そんなに悪い土質ではないです。また、極端な暑さや寒さもないです。」

奥さま「風がつよくて、台風で小屋が飛ばされそうになってしまったことはあります(笑)」

木村さん「愛知県でも南の方へ行くと粘土質も多いと思うんですけど、この地域では高齢化で農家の方がやめて行くと表面の草だけ刈るんですが、そうすると硬岩層という硬い土部分ができて、水を吸っていかなくなってしまうんです。そこをどう改良していくかは今後の課題ですね。ただ、ここ1年はなるべく草をはやして畑を裸にしないことで、土質は良くなってきていますね。土はすぐにはよくならないので、気長にやっています」

お客様から、直接「おいしい」を聞きたい

──農家として最も喜びを感じた瞬間を教えてください。

木村さん「やっぱり「おいしい」というお客様の一言ですね。前に勤めていた生協では、どうしても流通が主になってしまうので、中間じゃないですか。ある種、農業ならトータルで、最終的なお客様のリアクションまで見られるのはやっぱり嬉しいですね」

──逆に、今まで1番大変だったことは何ですか?

木村さん「そら豆を植えたんですが、そら豆は油虫がすごく付いてしまう野菜なんです。失敗だったのが、そら豆の隣にズッキーニを植えていたことで、油虫がズッキーニに付いてしまって……。ほぼ全滅してしまいました。」

木村さん「ただその後、放置していたズッキーニから新たな葉っぱが出てきて、そのときに野菜の生命力というか、強さを感じましたね」

「農薬を使う」という発想自体が無かった

──現在の栽培方法(有機農法)の詳細を教えてください。

木村さん「前職の付き合いで知り合った方などの影響もありましたが、最初から農薬を使うという発想自体が無かったですね。やっぱり有機農法で、自然の力だけで野菜を育てていきたいと思っています」

──その栽培方法にこだわる理由を教えて頂けませんか?特に、そこに至るきっかけとなったエピソードなどございましたら教えてください。

木村さん「他の有機農法・自然農法でやっている農家さんとも交流したりして、情報交換などもしているんですが、その中でやはり有機農法・自然農法に対する憧れみたいなものがありました」

──虫や雑草対策など、工夫されている点はありますか?
木村さん「耕作放棄地で畑をやってみると、水捌けも良いですし、草は生えますけど思ったよりも虫は出ませんね」

若い人たちに、なにか1つでも残したい

──野菜を作る上で1番大切にしていることは何ですか?

奥さま「私たちがやっている農業が、若い人に繋がっていってくれたらいいかなと思っています。後から来る人たちのために、なにか1つでも残せたら良いなと」

──食べてくれるお客様に一番伝えたいこと、提供したい価値は何ですか?

木村さん「野菜にはいろんな野菜があります。それぞれみんな味も形も違いますけど、例えば子供のころはグリーンピースが嫌いでしたけど、今はそんなことはありません。結局のところ、野菜が嫌いになってしまう理由は鮮度の問題だったりします。」

木村さん「鮮度が良い野菜は匂いも良いので、美味しいです。私のところではなく、他の農家さんの野菜でも良いんですが、そういった鮮度の良い本物の野菜の味を、多くの人に知ってもらいたいですね。特にお子様のいるご家庭などでは、野菜を好きになるキッカケ作りとして、本当においしい野菜を食べてほしいと思っています」

──今後の夢、これから実現したいことがあれば是非教えてください!

木村さん「まずはおいしい野菜を作っていくことですね。そして、しっかり生計もたてていくこと。長期的な目標としては、農業は衰退産業で、農業をしていく人はどんどん減っていくと思うんですけど、農業の価値を多くの人に伝えてきたいですね。また、今はお客さんのほとんどが前のつながりで神奈川なので、愛知県の方のお客さんやつながりも増やしていきたいですね」

2018.07.12

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