体にいいけどクセがある!子どもが嫌いな『苦い野菜』をおいしく食べるコツとレシピ

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子どもが避けたがる野菜のナンバー1といえばピーマン。あの独特の苦味を嫌う子どもは多いですよね。また、ピーマンのほかにも、セロリやほうれん草・にがうりなど、苦みの強い野菜はたくさんあります。「苦いけど栄養豊富な野菜だから、子どもに食べてもらいたい」と思っているお母さんは多いのではないでしょうか。

そこで今回は、子どもが苦い野菜を嫌う理由、苦味をやわらげて食べやすくするための工夫や簡単レシピをご紹介します。

身体が喜ぶ苦い野菜の秘密

人の味覚は甘味・旨味・塩味・酸味・苦味の5つが基本ですが、赤ちゃんが好むのは、エネルギー源となる甘味と、身体の組織をつくるたんぱく質の元となる旨味だといわれています。反対に嫌がるのは、腐っていることを知らせる酸味や、毒であることを知らせる苦味。つまり、味覚は生まれながらにして人間に備わった、生きていくために必要な食べものを見分ける能力なのです。

毒性のある食べ物に苦味があるものが多いのは事実ですが、もちろん苦いからといってすべてが毒というわけではありません。こうした野菜の苦味成分は、体の活性酸素を除去するポリフェノールと、老廃物の代謝を促す「植物性アルカノイド」などで、これらは身体に必要な栄養素です。日本人は、昔から「冬の間に身体に溜まった悪いものを出すため」と春に山菜をよく食べますが、これは理にかなったことなのです。

また漢方の薬膳では、5つの味ごとに身体に対して異なる効能があるとされています。このなかで、苦味のある食べものは、熱を冷まし身体の中にある余分な水分を外に出す作用があるといわれています。

子どもでも大丈夫、苦味をやわらげるコツ

子どもが苦い食べものを嫌うのは、身体を守るための反応です。しかし、成長しながらさまざまな食べものを口にしていくことで味覚が変化していき、やがて野菜の苦味や酸味を「おいしい」と感じるようになります。

とはいえ、苦みの強い野菜は健康にも良いものが多いですから、ぜひ苦手を克服して食べてほしいと思っているお母さん方は多いはずです。そこで、苦い野菜の「苦味をやわらげる調理のコツ」をご紹介します。

ピーマン

ピーマンの苦味成分はクエルシトリンというポリフェノールの一種。これらは油に溶けやすいため、調理の前に油通しすることで苦味を抑えられます。また、ピーマンを包丁で切るときに横にして輪切りにすると、細胞が壊れて苦味成分が多く出てしまいます。苦味が苦手なお子さん用には、縦長に切るようにしましょう。

にがうり

にがうりの苦味は水に溶ける性質があるため、塩もみしてから熱湯をかけると苦味がぬけます。種とワタは苦味が強いので、スプーンなどできれいに取り除くとさらに食べやすくなります。

苦い野菜をおいしく食べる、簡単レシピ

苦い野菜を子どもに食べてもらうためのポイントはこちら。

  1. みじん切りなどにして見た目にわからなくする
  2. ハンバーグやオムライス、ホットケーキ、春巻きなど、子どもの好きなメニューと組み合わせる
  3. チーズ、カレー、ケチャップなど、子どもの好きな味つけにする

これらのポイントを踏まえた、子どもに苦い野菜を食べてもらうための簡単レシピをご紹介します。なお、ピーマンをほかの野菜に変えてもおいしくできますよ。

みじん切り野菜のミートボール ケチャップ・チーズ味

●材料:2人分

A:ひき肉 250g
A:玉ねぎ(みじん切り) 中1/4個
A:ピーマン(みじん切り) 1/2個
A:塩・こしょう 少々
パン粉 大さじ2
牛乳 大さじ2
ケチャップ 大さじ3
コンソメ 小さじ2
200cc
ピザ用チーズ 適量

●作り方

  1. パン粉に牛乳を加えてふやかしてから、【A】を加えてよくこねる。
  2. 団子状にした【1】を、油をひいたフランパンにのせ、焼き目をつける(中火)。
  3. 【2】に水・コンソメを入れ、煮立ったらケチャップを加えて煮込む(中火、約5分)。
  4. ピザ用チーズをのせてから蓋をして弱火に。チーズが溶けたら完成!

まとめ

子どもの野菜嫌いを見ていると、「栄養が偏ってしまうのではないか」「偏食になってしまうのではないか」と心配になりますよね。でも、だからといって無理に食べさせようとすると、それがストレスになって余計に嫌いになってしまうかもしれません。大人になると苦いものが食べられるようになるのと同じで、好き嫌いというのは成長するにつれて変わっていきます。一緒に食事を楽しみながら、焦らず少しずつ克服していきましょう。

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