宮崎県都城市で自然薯「秋宝一号」を自家栽培!無農薬・無化学肥料農家の岡元さん訪問

生産者インタビュー

おいしい野菜を求めて「霧島連峰の麓」都城盆地へ向かいます

今回ご訪問の地は宮崎県都城市。岡元さんの農場へお邪魔します。
岡元さんの農場は都城盆地にあります。
都城盆地は昼夜の温度差が大きく、霧が発生することも多い土地です。
また、盆地の南東ではお茶の栽培も盛んです。
この日はちょっとぐずついた天候でしたが素敵な農家さんとの出会いを期待して行ってきます!
 

祖父が開墾した土地で元気に育つ野菜

 
 
内陸の気候が特徴的な都城盆地の農地は、岡元さんの祖父が開墾した土地です。

昼夜の寒暖差が大きいことが特徴ですが、日照時間も多いため、野菜が太陽の光を沢山吸収し、元気に育っていることがうかがえます。

また、農地の土壌は排水がしやすく土が柔らかいため、おいしい野菜を作るのに適しているそうです。

 

農家へ転身するキッカケは、父の偉業

 
 
元々は土木設計士をしていた岡元さんですが、実は代々農家の家系でした。
岡元さんの父は先駆的な凄腕の農業者で、「大量生産と価格競争に負けない野菜づくり」を掲げ、日本ではじめて自然薯の自家栽培に成功しました。
独自の研究を重ねて開発した新品種の自然薯は、2003年8月19日に農林水産省の登録品種として認可され「秋宝一号(シュウホウイチゴウ)」という名称がつけられました。
 
当時は不可能とされていた栽培を、見事成し遂げたのです。
 
そんな偉大な父に影響された岡元さんは、2005年に脱サラし就農します。
現在は自然薯「秋宝一号」をはじめ、コンパニオンプランツやバンカープランツといった栽培方法にも挑戦しています。
コンパニオンプランツとは、違う種類の野菜を混植することで、病害虫を抑えたり、生長を助ける効果があります。
また、バンカープランツもコンパニオンプランツの一種で、天敵となる害虫を集める囮として育てる植物のことで、おとり作物、天敵温存作物とも呼ばれています。
 

リンや窒素への違和感から、無農薬・無化学肥料を選んだ

 

岡元さんがコンパニオンプランツやバンカープランツなどの栽培方法を選んだのには、農薬であるリンや窒素に対する違和感がキッカケでした。
リンや窒素は、かつては軍事兵器として利用されていましたが、戦後になってから農薬として使用されるようになりました。
過去のこととはいえ、軍事兵器として利用されていたリンや窒素を、農薬として使用することに強い違和感を覚えた岡元さんは、無農薬・無化学肥料を選択しました。

 

都城市の人々との関わりも深い、4人家族の岡元さん

 
岡元さんは現在2人のおこさんと奥さんの4人家族。
若々しくおしゃれな岡元さんは、持ち前の人当たりの良さで都城市の人々との関わりも深く、
都城市で菌床椎茸を栽培している仲間から、廃菌床をもらって肥料にしています。

廃菌床は、土壌回復と植物への栄養分の供給が期待できる肥料として役立っているとのこと。
色々な農家さんを訪問していますが、野菜を美味しくするために研究熱心。本当に色々な方法があります。

 

高齢農業者の問題や新品種の開発にも積極的な岡元さん

 
都城との関わりも深い岡元さんは、地域の農業に関する問題解決にも積極的に関わっています。

地域の高齢農業者の課題解決を目的とした「農福 (農業×福祉)連携プロジェクト」や、
地域の新たな産品を生み出すことを目的とした国産小麦プロジェクト「小麦ブートキャンプ」も進行中。

「小麦ブートキャンプ」
岡元さんがプロジェクトリーダーとなり、飲食店や、畜産業など異業種の関係者が参加し、専門家を招いね強力系小麦「ミナミノカオリ」の特性を活かした商品開発を行っています。
これからも複数の農家さんや加工業者さんが加わっていく一大プロジェクトです。

若い力で、これからも都城市の農業を盛り上げていってくれそうですね。
ココノミで岡元さんが開発した新品種の小麦を扱える日も、そう遠くはなさそうです!
自然薯やお野菜と共に楽しみにしていてくださいね。
 
 

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