地中深くでレンコンを育てる京都府木津市で無農薬農家を営む赤穂さんを再訪問

今回ココノミスタッフが訪問させて頂いたのは、大量生産が当たり前の現代で自分の役割を全うしようとする京都府木津市の赤穂さんの農園です。

レンコン掘りを体験させて頂いたり、農業を始めようと思ったきっかけなどを語って頂きました。

他にも、「食べるサプリメント」と呼ばれる赤米の栄養の秘密について教えて頂きました!

食べるサプリメント赤米

ーーこんにちは〜。はじめまして今日はよろしくお願いします。

赤穂さん「よろしくお願いします。」
奥さん「お願いします。」

ーー最初にお聞きしたいのですが、レッドライスというのは・・・赤穂を英語に?
赤穂さん「赤穂を英語にしたのもあるんですが、それともう1つ赤米という、お米の原種にあやかって、という感じです。」

ーー赤米・・・ですか?
赤穂さん「はい。生命力とか力強さとかそういうのにあやかりたいなぁと。」

ーー初めて聞きました。黒米なら聞いたことあるんですけど・・・。やはり赤いんですか?
赤穂さん「そうですねぇ。赤と言えば赤いんですけど・・・どちらかというとえんじ色に近い感じですかね。」

ーーなるほど。小豆のような色合いということですか?
赤穂さん「ちゃうちゃう、もう少し明るい色していますよ。」

ーーそうなんですね。食べるときはそのまま食べるんですか?
赤穂さん「いえいえ。1合のご飯に対してスプーン1杯ほど入れて炊く感じです。」

ーー栄養価が高いとか・・・あるんでしょうか?
赤穂さん「そうですねぇ私達としては食べるサプリだと思っているんですけどね。」

ーーおぉ〜。
赤穂さん「表面にタンニンっていう色素が、玄米になくて赤米には乗っているので、美容によかったり抗酸化力が強いんですよ」

ーーえぇ〜美容にいいんですか?いいですねぇ・・・若返ったりは・・・。
赤穂さん「若返るかどうかまでは(笑)ちょっと(笑)」

ーーそうですよね(笑)
赤穂さん「でも味は白米だけで炊くより豊かになりますよ。だから白米の味にちょっと飽きたなっていう時はパッと混ぜて食べるといい感じになると思います。味、栄養ともにプラスな感じで。」

ーーへぇ〜めっちゃいいじゃないですか!いいなぁ・・・食べてみたいです。
赤穂さん「少し差し上げましょうか?」

ーーえっいいんですか!?わ〜やったぁ嬉しい!

田んぼから畑へ変える苦労

赤穂さん「こっちはタマネギ植えて、こっちはニンニクですね。」

ーーお、すごい育っていますねニンニク。いつ頃植えられたやつなんですか?
赤穂さん「9月下旬ですね。10月入るか入らないかって頃に植えました。」

ーーそうなんですね。すごい元気なニンニクに見えるんですけど・・・植えた時期とか関係あるんでしょうか?
赤穂さん「そうですね・・・。う〜ん、でも時期より暖かいってのいうのがどちらかというと関係していると思いますよ」

ーーあ、でも確かに今日も立冬なのに暖かいですよね。
赤穂さん「そうなんですよね。」

ーー土とかはどうですか?水はけがいいとか悪いとかあるんですか・・・?
赤穂さん「水はけは悪いです。すごく悪い。」

ーーそ、そんなに・・・。
赤穂さん「この辺の土って粘土質な土なんで、水はけがとにかく悪いんですよ。」

ーー粘土、ですか?
赤穂さん「見てもらえば早いんですけど、こう土を握ると・・・。」

ーーわ、すごい塊に・・・。
赤穂さん「元々この畑一体は田んぼだったんですね。」

ーー田んぼだったんですか。田んぼから畑に変えるのはすごく大変だって伺いました。
奥さん「すごくたいへんでした・・・。」

ーーですよね(笑)

自慢の野菜と宝探しのレンコン掘り

ーー赤穂さんの中でこの野菜は誰にも負けないとか自信のある野菜ってなんですか?
赤穂さん「誰にも負けない・・・。」

ーー色々あると思うんですけど。
赤穂さん「いやいや(笑)う〜ん・・・誰にも負けない。根菜類、ですかね?」

ーーおお。
赤穂さん「葉物類と比べて根菜類のほうが自信があるっていう感じですけど(笑)これからお見せするレンコンとか夏ならオクラとかになりますかね」

ーーレンコン!いいですね。この辺の気温とか雨ってどんな感じですか?
赤穂さん「雨は結構降りますよ。気温は夏は暑くて冬は寒い、雪は降らないって感じですかね。」

ーーふむふむ。なるほどなぁ。
赤穂さん「レンコン見に行きますか?」

ーーわ〜いきたいです!レンコンってどう収穫されているんですか?私、水で汲み上げて収穫する方法しか見たことなくて。
赤穂さん「それとはだいぶ違いますよ。掘るって感じです」

ーー掘る!わ〜やってみたかったです。
赤穂さん「まだできますよ。」

ーー本当ですか!?え、掘ってみてもいいですか・・・?
赤穂さん「その格好でやる!?」

ーー長靴持ってますよ!
赤穂さん「長靴持ってるの(笑)ならいいですよ掘りましょう(笑)」

ーーやったぁ!え、レンコンってどう植えるんですか?
赤穂さん「レンコンはレンコンを植えるんですよ。」

ーーレンコンを植えるんですか!?
赤穂さん「はい。ジャガイモみたいなものです。」

ーーあ、そうなんですね!わ、すごーい!レンコンが沢山!
赤穂さん「さて、じゃあ掘りましょう・・・というとことなんですけども。まずはどこにレンコンが植わっているのか探す宝探しから始めないといけないんですね。」

ーー宝探し(笑)楽しそうですね(笑)
赤穂さん「いやいや注文が入っていたら必死ですよ(笑)」

ーーあ、そうですよね。これって・・・在庫わかるんですか?
赤穂さん「わからないです。」

ーーですよね(笑)
赤穂さん「なのでよく在庫聞かれるんですけど、答えられないんですよね。どこにどんだけ植わってるかわからない〜ってなるんです(笑)」

ーーもう聞くのやめます(笑)
赤穂さん「そうしてください(笑)えーと、このへん掘ったっけかな。」

ーーえ〜そうやって掘るんですね〜!
赤穂さん「今芽を探していたんですけど、これこれ。これを探すんです。」

ーーえ!?この中からその大きさの芽を探すんですか!?めっちゃ難しくないですか?
赤穂さん「めっちゃ難しいですよ。宝探しですからね。問題はここからなんですけど、この周辺を掘って。」

ーーえ〜深いですね!
赤穂さん「でもこれはまだ合図でしかないですからね。ここからが本番ですよ。周りを崩して、この細いのが子供なんでもっと奥にいる大人を見つけないといけないんですよ。レンコンを刺さないように掘り出さないといけないんで。」

ーーうわ〜、たいへんですね。私レンコンに刺しちゃいそうです。
赤穂さん「でもこれダミーなんです。」

ーーダミーなんてあるんですか!?
赤穂さん「あるんですよ。本命はここ。」

ーーえ〜こんなところに!?わ、大きいですね・・・。これどれくらい時間かかるんですか・・・?
赤穂さん「1本掘るのに20分くらい使いますよ。今日は暖かいですけど、本来は凍ってる時にやるんで手先がめっちゃ冷たいですよ」

ーー私、水圧であげるやつしか見たことなかったので、掘るレンコンは初めてです。
赤穂さん「それは種類が違うんですよ。水圧であげるやつはもっと表面に出来るんですけどこれはもっと下で出来るんで味も締まって美味しいんです。」

ーーそうなんだぁ!じゃあすごい貴重じゃないですか!
赤穂さん「貴重ですよ。この方法でやっている農家さんは数少ないですからね。」

大量生産の時代と多様性の中での役割

赤穂さん「これが菜の花」

ーーわ〜おっきい!こんなに大きくなるものなんですか?
赤穂さん「ねえ、僕も聞きたいです(笑)」

ーー(笑)肥料とかは一切いれていないんですよね?
赤穂さん「僕は一切いれないですね。」

ーーじゃあもう土の力だけで?
赤穂さん「土と草ですね。草を刈りこんで、土にいれてそれだけです。」

ーー私それだけで育つのが、いまだに不思議なんですよね。
赤穂さん「でもそこらに生えている木とか、土手に生えている草とか、誰も肥料をあげていないわけなんです。それでも実は成るし葉は落ちる。自然界はそれで何億年も永続的にやってきているわけだから、肥料がなくても成り立つんですよ。」

ーーなるほど。
赤穂さん「というのを、この畑に応用しているんです。」

ーーあー!なんだか、自分の固定概念が浮き彫りになった気分です・・・。肥料はあげるもんだって思ってました。
赤穂さん「でしょ?だけど肥料をあげはじめたのって最近の話なんですよ。化成肥料とか戦後なんで。それまでは肥とかその辺にあるものをあげてたんで。」

ーーなるほど。肥料は一体何のためにできたんでしょうか。
赤穂さん「それは大量生産のためですよ。」

ーー大量生産のため、ですか?
赤穂さん「農薬と肥料と種は3点セットで大量生産方式なんですよ。肥料を蒔くと虫が来るじゃないですか。」

ーー確かに肥料を使っている野菜は虫食いが多い気がします。
赤穂さん「それは異常だから来てるんです。例えばあそこだけにぶわ〜って野菜が大量に生えているのって自然じゃないでしょう。自然ならもっとばらついたりまちまちだったり、一か所にまとまって大量に出来るなんてまずないですからね。」

ーーそうですよね(笑)自然界ではあまりないですよね。
赤穂さん「だからそれを食べに来るんです。で、それを農薬で殺すんです。」

ーーあ〜それで農薬・・・。
赤穂さん「まず種を蒔きます。それは均一に育つよう品種改良された種です。同一の野菜を大量に出す前提なんで、肥料をあげてわ〜と大量に出来るじゃないですか。おかしいから虫が来るじゃないですか。それを農薬で潰せば完璧でしょ?」

ーーおぉ・・・。なんか、すごいトライアングルが出来上がっているんですね。
赤穂さん「それはそれで、大量生産方式で確立しているんでそれについて否定はしません。それで僕らは働けていますし、食も維持できているので、感謝です。それを全部ガラ〜って変えたらそれは後退していることになるんで世の中が大変な混乱に陥ると思います。」

ーーうんうん。
赤穂さん「ただそうじゃない野菜を食べたいっていうニーズがあるわけで。そこを埋める役割を多様性の1つとして選択したいなぁって思っています。」

ーーなるほど。じゃあ農業を始めようと思ったきっかけとかになったりしたんでしょうか?
赤穂さん「そうですねぇ。」
奥さん「こういった野菜って、やっぱり買おうと思っても売ってないんですよね。だから自分たちで作ろうってなったんです。」
赤穂さん「そうそう。」

ーーそうですよね。スーパーとかでは取り扱っていませんし。農業を始めてからはもう何年ほど経つんですか?
赤穂さん「6年くらいになりますね。」

ーー6年・・・長いですね。
赤穂さん「いやいやまだまだですよ。今後も多様性について考えつつ自分の役割を全うしていきたいです。」

ーー多様性、私も否定せずに多様性を認められるようになりたいと思います。本日はありがとうございました。
赤穂さん「ありがとうございました。」
奥さん「ありがとうございました。」

2019.03.09

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