香川県さぬき市でセルバチコやコリンキーなどのイタリアン野菜を育てている瀬尾さんを訪問

生産者インタビュー

強い者だけが生き残る、瀬尾さんの野菜たち

今回スタッフが訪問させて頂いたのは、うどんで有名な香川県さぬき市にある瀬尾さんの農園です。

6月中旬でしたが雨は降っておらず、初夏の気候の中かすかな風が私たちを出迎えてくれました。

さぬき市は周りを山に囲まれた自然豊かな土地で、うどんにも使用されている水が美味しいのも特徴のひとつです。

といっても、瀬尾さんの野菜は苗の時以外は水をあげる必要がなく、野菜自身が根を張り地下水を取りに行くのだそうです。

その過程で、弱い野菜は淘汰され、結果的に強い野菜のみが生き残るのだそうです。
 

父の死をきっかけに、兼業農家の道へ

瀬尾さんのお父さまは兼業農家をされており、小学生の頃は瀬尾さんも畑の手伝いなどをしていましたが、その当時は農業が嫌いだったそうです。

そんなお父さまが10年ほど前に亡くなり、主が居なくなった畑には草が生え始め、周りの兼業農家さんたちから草むしりだけしてとお願いされたそうです。

それをきっかけに、瀬尾さんは草抜きだけではなく、どうせならば自分が好きな野菜を育ててみようと思い立ち、兼業農家に転身しました。

はじめのうちは紫大根やレインボートマトなど、比較的身近で珍しい品種の野菜を育てていましたが、ライバルが多くこのままではダメだということに気付きました。

その後、他の農家でもあまり育てていないイタリアン野菜に行き着き、現在は30軒ほどのイタリアンレストランとお取引しているそうです。

 

周りから無謀と言われながらも、無農薬で野菜を作りはじめた

瀬尾さんの畑の周りは兼業農家をされているお年寄りの方が多く、農薬や肥料を与えないと美味しい野菜は育たたないという考え方が一般的でした。

そんな中、瀬尾さんは無農薬による野菜つくりに取り組みはじめましたが、元が水田だったため水はけが悪く、一年目は何も収穫できませんでした。

しかし、翌年の春から収穫ができるようになり、その後は炭素循環法という栽培法で野菜を作るようになりました。

この方法は異常気象や台風に強く、土地との相性もバツグンでした。

最初は理解を示さなかった周りの農家さんたちにも、無農薬で野菜を作り続けて6年ほど経つと、徐々に理解され始めたそうです。

 

※炭素循環法とは……窒素肥料は入れず菌床(原木椎茸の収穫の終わった木)や竹、草などを細かくチップなどにして土に混ぜます。
2〜3ヶ月寝かせると、土の中で増えた微生物や、菌床の糸状菌が野菜の根につき、それが地下水まで繋がっているため野菜に水をあげなくてもいい状態になります。

 

瀬尾さんの夢は、専業農家になること

現在、宅配員と掛け持ちで兼業農家をされている瀬尾さん。
今後の夢を聞いてみると、「専業農家として生計を立てていくこと」と話してくださいました。

自分のこだわりを持っていて、自分で無農薬の野菜を売るにはどうしたらいいのかや、野菜について自分なりに新しいことに挑戦していくチャレンジ精神をもった瀬尾さんならば、きっと近い将来には実現してくれると思います。

 

イタリアン野菜のオススメ調理方法

最後に、瀬尾さんの農園で採れるイタリアン野菜のオススメ調理方法をご紹介します。

◯セルバチコ……イタリアン料理には欠かせない食材のひとつ。葉が固いものはピザに、柔らかいものはサラダがオススメ。

◯黄色のにんじん……イタリアンで黄色のお野菜が中々ないので珍しく、彩りも良いので人気。サラダがオススメ。

◯コリンキー……万能野菜で、スープにはもちろん、お菓子にも使えます。ズッキーニの代わりにもなります。

瀬尾さんの畑で採れるイタリアン野菜も、今後ココノミのサイト内でも扱っていく予定ですので、楽しみにしていてください!

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