おいしい里芋や玉ねぎを作られている兵庫県神崎郡で無農薬農家を営む前田さんを訪問

生産者インタビュー

今回ココノミスタッフが訪問させて頂いたのは、兵庫県神崎郡で無農薬農家をされている前田さんの農園です。

畑で作られている里芋をはじめ、玉ねぎやネギ、大豆、ナスなど、さまざまなお野菜を見学させていただきました!

イノシシ被害や病気への対策など、無農薬農家の苦労もたっぷりと伺うことができました。

かなりひどいイノシシ被害

ーー本日は、よろしくお願いいたします。

前田さん「よろしくお願いします。」

ーーこのへんってイノシシとかきます?

前田さん「ものすごい、ものすごいきますよ。」

ーーものすごい(笑)

前田さん「ものすごいですよ。かぼちゃ全部やられました。」

ーーうっそー!(笑)全部はきついですね・・・。

前田さん「なんで一応イノシシ対策はしてるんですけどそれでも入ってきますね。ずーとやっているんですよ。あそこのへん上ちょっとあいているんですけど、あそこのへんもずっとやっていて、それでも持ち上げてやってくるんですよ。」

ーー電気は流していないんですか?

前田さん「電気は流している圃場もあります。ここは鹿だけだったんで、ちょっと持ち上げて入ってくる。」

ーー里芋とかは・・・。

前田さん「里芋は大丈夫なんですけど大豆とか食べちゃう。」

ーー美味しいからやっぱ食べちゃうんですね。

前田さん「そうなんですよ(笑)」

ーーこのあたりって土壌とかどうなんですか。水はけが悪いとかいいとかあるんですか。

前田さん「悪いですよ。」

ーー悪いんですね。

前田さん「圃場整備とかしてるんでね。」

ーー元々田んぼとかですか?

前田さん「そうですね。大体田んぼのために作ってるんで。」

ーーじゃあそれ切り替えて作ってるんですね。

前田さん「水を出す、溝掘って
をだせるところがもっと低かったらよかったんですけど。田んぼならそんなに低くしなくても出てくるじゃないですか。」

ーーそうですね。

前田さん「だから低くしてなくて水はけが悪いんですよ。だから、圃場整備して・・・。ここ、岩戸って村なんですけど、岩戸っていうくらいだからやっぱ岩盤も多くて。」

ーーへぇ〜、たしかに岩ですね・・・(笑)

里芋畑を見学!

ーー農場があるこの辺りは、冬場は寒くなります?

前田さん「はい、去年だと−7度か−8度くらいまでいきましたね。」

ーー寒いですね。

前田さん「冬場で畑もぬかるんでいるから、それで凍って腐ってしまったり。」

ーー凍ってしまう・・・。

前田さん「それで腐ってしまいますね。」

ーーなるほど。里芋って一気にとってしまったりするんですか?

前田さん「いや 出荷する1日前とかに採って、洗ってからですね。」

ーーそうなんですね。

前田さん「だから大変です。」

ーーお写真とかちょっと撮っても大丈夫ですか?

前田さん「ああいいですよ。」

奥様「里芋は、こうやってゴロゴロしてる感じです(笑)」

ーーすごい!こんなにいっぱいなるんですね。畑のお写真は結構撮らせていただくんですけど、収穫後を撮るのはあんまりないので新鮮です(笑)

奥様「ちょっとこう芋にくっついているのをほぐして。」

ーーこれってどうやってとるんですか?すごい疑問だったんですけど

奥様「土に生えてるのを取って、そしたらこんな感じに親芋に付いてるので・・・」

ーーえ、それを・・・き、きる?

奥様「ぽとっと取れます。こう、もぎっと(笑)」

ーー里芋をですね、掘ったことないんですよ。大本も見たことなくて・・・。

前田さん「ここで掘ってみましょうか?」

ーーいいんですか?わーい!ありがとうございます!

前田さん「この根は、親芋植えて、子芋植えるとすごい収量増えるって聞いて。」

ーー植えによってやり方違ったりしますか?

前田さん「親芋あまりとったりしなかったんですよ。腐ったりして。あとは子芋でちっちゃい芋植えて。」

ーー大きさ自体は変わりますか?

前田さん「変わりますね。」

ーー親芋植えるほうが大きくなったりするんですか?

前田さん「そうなんですよ。収量が増えるって聞いて。」

ーーここからまた洗いあるんですよね。

前田さん「そうですね。」

ーー大変ですね・・・。

ーー里芋は、どこが美味しいとかあるんですか?いつも気になるんですよね。

前田さん「どこが美味しい?」

ーーなんでしょう・・・、たとえば茎に近いとこのほうが美味しいとか。

前田さん「いや特に・・・。自分で食べてもそんなに。」

ーーへぇ〜、なるほど。

前田さん「これは親芋食べられないタイプなんで。」

ーー何が違うんですか?これが子芋で?こっちが親芋?

前田さん「こっちが親芋、これも親芋かな。これが子芋です。その先に出来ているのが孫芋。」

ーー孫になるんですか(笑)

前田さん「それで子孫繁栄になって縁起がいいとか。」

ーーあー、なるほど。それでおせちに入っているんですね。成りかたの問題なんですね。

前田さん「そうですね。」

ーー葉っぱの大きさによって身のつき方が違うとかあるんですか。

前田さん「ありますね大きい方がようついてますし。本当は小芋の茎を取って、土寄せした時に土をかぶせて生えないようにしたら、孫芋がもっと大きくなるんです。」

ーーでも、葉っぱとって土寄せするだけでそんなに大きくなるんですね。

前田さん「そうなんですね。これもまたひ孫を作ろうとするからこいつ自体が大きくならなくて。中途半端に小さい物ばかりが出来たら出荷できないから、本当はやらなきゃいけないんですけど・・・(笑)」

ーー(笑)

玉ねぎを見学

前田さん「これ玉ねぎの苗です。」

ーー不勉強で申し訳ないんですけど、玉ねぎっていつ採れるんですか?2回?春先もありますよね?

前田さん「うん。はやくて、4月。で5月くらいに半玉ねぎ。で6月収穫。」

ーーなるほど。私すごい不思議なのが、玉ねぎってスーパーには通年あるじゃないですか。あれってやっぱりなんかそういう栽培方法にしているせいなんですか?

前田さん「あれは貯蔵するだけです。」

ーー貯蔵しているだけ!えー(笑)玉ねぎの旬がよくわからなくて結局いつが旬なんだろうと思っていて。5、6月ってこと、なんですかね。

前田さん「そうですね。」

ーーなるほど。あ、赤玉ねぎもあるんですね。

前田さん「はい。僕はもう貯蔵がきくやつしか植えてなくて。これなんてもう3月まで貯蔵できますよ。」

ーーへぇ〜。結構サラダで赤玉ねぎとか人気なんですよ。

前田さん「あー、そうなんですか。」

ーーはい。スーパーであまり見ないのと、おしゃれな主婦とかがサラダにちょっと彩をとかで。この間もちょっと欲しいんだけどって問い合わせが来て、でももう時期じゃなかったりしてみなさんもうなくて。それで玉ねぎの時期っていったいいつなんやって話になって。

前田さん「なるほど。6月に貯蔵して3月までもつんで量さえあれば動かせますよ。」

ーーそれは赤玉ねぎも一緒なんですか?

前田さん「赤玉でも貯蔵・・・。」

ーーきくんですか?

前田さん「赤玉はまとめて貯蔵が出来ないですよ。結構早いですね。」

ーーなるほど。

前田さん「2カ月くらい早いかなぁ。」

ーーそうなんですね。

病気対策について

ーーこの圃場で、何個くらい玉ねぎが採れるんですか?

前田さん「これでうまくいったら7千とか、下手したら1万とか」

ーーすごーい!

前田さん「一本一本、手植えですよ。」

ーーうわぁ。でも大変ですよね。

前田さん「玉ねぎは、うまくいったら嬉しいですね。」

ーーそうですよね。

前田さん「うん。貯蔵きくやつは、ジャガイモ類とか玉ねぎだったり。」

ーー腐ってしまうとかもあるんですか?

前田さん「ああ、ありますあります。最近なんか雨が多いじゃないですか。そんなときはもうだめですね。結構病気がすごいんです。」

ーー虫そうかもうどうしようもないんですね。何か虫対策とか病気対策とかでも、有機栽培だと難しいですよね。

前田さん「人に聞いたら、苗の段階であるらしいですね。」

ーーえー、そうなんですか?

前田さん「白くなっているのを見つけて。胞子だから飛ぶんですよ。見つけ次第すぐ処分します。広がっていったら一気に・・・。」

ーーそうですよね、全滅の可能性もあるってことですよね。

前田さん「そうですね。吊ったはいいけど腐って落ちてきたとか、中だけ腐ってるとか軟腐病とか。」

ーーなるほど

前田さん「だから圃場をなるべく田んぼ後とかにして、病気ないようなところに植えるようにはしてるんですけど。かつ苗の段階で見つけられたら一番いいんですけど。」

ーー難しいですよね。素人目からしても難しそうって思うので、実際にやられているみなさんは難しいと思います・・・。

まだまだ、色々なお野菜を見学!

前田さん「ネギ見ます?」

ーー見たいです。なんか味の特徴とかありますか?

前田さん「今の岩津ネギ、輸送に耐えられるように固くしたんです。段々固くなるように改良していったんです。元々岩津ネギは柔らかくて甘いんですよ。で、ここも全部食べられる。」

ーーえー!そうなんですか。そのへんちょっとぽいって捨ててしまいがちです。

前田さん「そうなんです。鍋とかもとろっとして美味しくて。ゆうたら、一番岩津ネギに近いのが、マチコネギの特徴ですね。」

ーーめちゃくちゃいっぱい植わってますね。

前田さん「そうですね。」

ーーこれはぼちぼちですか?まだですか?

前田さん「まだですね。やはり霜が落ちてからじゃないと甘みがでないんで。霜が落ちてくると、凍らんよう甘みを出すので。」

ーーキャベツって結構な大きさになりますか?

前田さん「そうですね1キロとか。うまくいったらもうちょっと1.2とか。」

ーーすごいですね。個人の方に販売しているのって、やっぱり丸のまま入れますよね?

前田さん「そうですね。だから、ちょっと小さいのにしていますけど。今ちょっとズッキーニやってみてるんですけど。」

ーーえ?今ズッキーニ?育ちます?私夏で終了したもんだとばかり思っていました。

前田さん「今って結構5月とかあのへんに近くないですか。」

ーー涼しいですよね。

前田さん「うん。あと少しでできそうです。」

ーー枝豆もいっぱい。これ、このまま出荷されるんですか?

前田さん「もうちょっと葉っぱとか切って出します。」

ーー大豆にされたりはしますか?

奥様「しますします。半分とはいわんけど、旬の枝豆だけ移動させて、それであとのを全部大豆にして味噌を作ったりしますね。」

ーーそれもこちらで?

奥様「そうです。」

ーーナスもまだとれるんですか?

奥様「ちょっと終わりがけが秋ナスになりますね。」

前田さん「今年はナス全くダメで。」

ーー確かに、他の農家さんも、みなさまそうおっしゃっています。

奥様「やっぱりそろわないと大変ですよね(笑)ココノミさんの野菜集めも。」

ーーそうですね。でもどうしても天候にはあらがえないので・・・(笑)でも、みなさんのが大変だと思います。生産者さんは毎日気になるじゃないですか?今日雨やなーとか、カンカン照りやなーとか・・・。

前田さん「まあ、それはしょうがないですね(笑)でも、頑張っておいしい野菜を作っていきますよ!」

ーー私たちも、一人でも多くのお客さんに届けられるように頑張ります!本日は色々なお野菜を拝見させていただきまして、どうもありがとうございました。

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