止まらなくなるほど美味しい柿!奈良県天理市のエコファーマー認定の松田さんを訪問

生産者インタビュー

今回ココノミスタッフが訪問させて頂いたのは、奈良天理市で果樹農家をされている松田さんの農園です。

松田さんの柿は、普段食べているスーパーの柿とは全然ちがう味で、ココノミスタッフも食べるのが止まらなくなる美味しさでした!

環境に優しい農業をされている証明として「エコファーマー認定」を受けられた経緯や、果樹農家ならではの苦労など、余すところなくたっぷりと伺いました。

昨年4月から実家の果樹園に就農

ーー本日はよろしくお願いいたします。

松田さん「よろしくお願いします。」

ーー松田さんご自身としては、農業を始められたのは昨年の4月からでよろしかったでしょうか?

松田さん「はい、昨年の4月からです。」

ーーご両親の代からになるのでしょうか?

松田さん「先祖代々、大昔からの農家になります。」

ーーなるほどです。農業を始められる前は、普通に会社員として働いてらしたのでしょうか?

松田さん「はい、そうですね。普通に勤めていました。」

ーー農業を始められようと思ったキッカケは何かあったのでしょうか?

松田さん「父親の体調が悪くなったのが直接のキッカケになりますが、農業自体は子供の頃から好きで手伝ったりしていたので、そのことも大きいですね。ずっとやりたいなあという気持ちは持っていました。」

ーー逆に大学ご卒業後、そのまま就農しなかった理由はなにかあるのでしょうか?

松田さん「卒業後、そのまま就農ということも考えたんですが、父親から社会勉強も兼ねて企業への就職を勧められまして、それでずっと働いていました。

働いている間も、実家に戻って就農するということはずっと考えていたんですけれども、父親が腰を痛めまして、それがキッカケで戻ってくることになりました。」

ーーなるほど。お父様はお喜びになったんじゃないですか?

松田さん「ええ、そうですね、直接は言わないですが(笑)なかなかね、直接は言わないですが・・・、喜んでると思います。」

一番の喜びはお客様の『おいしい』の声

ーー農園のある土地は、果樹栽培の発祥の地になるのでしょうか?

松田さん「そうですね、そうなります。適地適作、柿や果樹栽培に適した土地となっておりますので、新規作物を導入するとしましても、やはり果物しかないなと思っています。」

ーー農家さんとして、一番よろこびを感じた瞬間を教えてください。

松田さん「これはもう、お客様から直接『おいしい』という評価を頂けたときですね。

対面販売なども行かせて頂いているんですけど、目の前で止まらないくらい一気に食べてくれるお客様やお子様などを見ると、疲れが吹っ飛ぶくらい嬉しいですね。」

ーー反対に、これまで果樹栽培で一番苦労した点を教えていただけますか?

松田さん「やはり台風などの自然災害になりますね。あと最近では夏場の猛暑、秋の長雨も辛いですね。
雨になると思うように収穫ができませんので。
でもお客様からは『まだですか?』というお電話を頂くんですけれども、雨の日に無理やり採って、悪い商品を出荷するわけにはいきませんので、事情を説明して待って頂いている形になります。」

化学肥料を使わない「エコファーマー認定」

ーー果樹栽培におけるこだわりについて、詳しく教えていただけますか?

松田さん「はい、農薬の基準審査や化学肥料使わないなどの条件がある「エコファーマー認定」を受けています。
「エコファーマー認定」は環境に優しい農業に取り組んでいる農業者の愛称になっています。
エコファーマーの基準は県ごとの基準があるのですが、その基準をクリアしないと審査が通らない仕組みになっています。
審査のために、県の職員の方が畑や経営状態を見にいらっしゃいまして、農薬の散布状況や減らす努力など、どのように取り組んでいるかまで見られます。
申請書から審査完了まで大体2年くらいかかりますね。」

ーー通常よりも農薬の使用量を制限してまで、エコファーマー認定を受けて栽培を続けてらっしゃる理由はなにかあるのでしょうか?

松田さん「当園の栽培経営のコンセプトである、『安心・安全・おいしい』をもとにしています。
まず安全については、できるだけ農薬を使わないほうが安全に決まっています。

また、植物も農薬ばっかり与えていると、人間の風邪薬ではないですが、病気に弱くなってしまうということがあります。
虫が発生しにくく、病気にかかりにくい果樹園の環境づくりというのが大事なんだなというのに気が付きました。

ただし、これを自分で実践して続けていても、何の評価もありません。
そこでエコファーマーというものを知ったんですが、基本的に果樹ではなかなか無農薬栽培というのは難しいのが現実です。
一部で無農薬栽培をされている方もいらっしゃいますが、大変なご苦労をされていると思います。

そんな訳で、ずっと病気や虫にやられない農園の環境づくりにこだわっていまして、どうすればいいんだろうということで、日々考えながら栽培管理をさせて頂いています。
その過程で、気がついたり、教えていただいたりしながら取り組んでいます。」

ーーなるほど、そういった想いがあるのですね。

植物と生産者を、患者と医者に置き換えてみる

松田さん「植物を人間に置き換えるとなんでも分かりやすいですね。そこで気がつくことが色々とあります。」

ーーそうですね、彼らは生き物ですもんね。

松田さん「そう、生き物です。植物を人間に置き換えた場合、我々生産者は医者という立場になります。
何を今求めているかとか、病気にかかっていないか、体調崩していないかなどを診断していく必要があります。
重要なのは観察力だと思います。」

ーーなるほど、そういった情報交換は、他の果樹農家さんとされたりするんでしょうか?

松田さん「なかなかライバルの農家さんに聞いても、教えてくれないことが多いですね。
やっぱり果物って味じゃないですか。だから、どうやったら大きい果物ができるかとか、重要な部分は企業秘密ですね。

基本的な技術は公開されているんですけど、その先の細かい部分、たとえば剪定の仕方ひとつとっても、農家さんによって全然違ってきますね。
剪定ひとつで肥料の量や人件費、収穫する果物の品質に大きな違いが出てきますので、一番むずかしいところになりますね。」

ーーわかりました、ありがとうございます。

オススメの果物はやっぱり柿

ーー松田さんの農園では柿の他に八朔やキウイも栽培されているというお話ですが、一番のオススメはやはり柿になりますか?

松田さん「そうですね、すべて好評ですけれども、作付けは8割が柿ですので、やはりオススメは柿になりますね。」

ーーちなみに八朔やキウイの作付面積は、今後増やすご予定とかあるのでしょうか?

松田さん「現状維持で良いかなと思っています。要望はあるんですけれど(笑)経営の規模的に、ちょっと回せていけない感じですね。
今は人手不足の時代ですので……。
正直、パートさんも、もう2〜3人ほしいんですが、知り合いを辿っても既にお勤めされている方が多いですね。
人員不足の関係で、これ以上は増やせないのが現実です。」

ーー柿を作っていくうえで、一番大切にされていることは、やはり品質でしょうか?

松田さん「そうですね、品質と味です。」

ーー食べて頂くお客様に向けて、伝えたいことや提供したいことは何かありますか?

松田さん「そうですね、エコファーマー認定を受けておりますので、化学肥料を使わず、農薬の使用を制限して、環境に優しい農業に取り組んでいることでしょうか。

あとは、最近ですとスーパーなどに卸すよりも対面販売のほうを拡大しておりまして、実際に食べてもらって普通の柿よりも美味しいことを知ってもらうことで、リピーターの方なども徐々に増えている状況です。
ココノミさんというインターネット通販も積極的に利用して、一人でも多くの人においしい果物を届けていきたいですね。」

ーー本日は、どうもありがとうございました。

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