有機栽培歴30年!おいしいニラやショウガを作る小田々さんを訪問

生産者インタビュー

今回ココノミスタッフが訪問させていただいたのは、実に30年もの間、有機栽培でニラやショウガなどのお野菜を栽培されている高知県香美市の小田々さんの農園です。元々は河岸段丘だったという農園の土壌についてや、有機栽培でお野菜を育てていくうえでの苦労などお伺いしました。

また、ニラを収穫する時間とその理由についてもお聞きすることができました。

ハウスなのに露地栽培?!

ーーこんにちは(笑)本日はよろしくお願いします。
小田々さん「こんにちは(笑)」

ーー農園がとても広いですね。何名くらいで運営されているのですか?
小田々さん「パートさんとバイトさんを入れて31名です。」

ーー31名ですか、多いですね。元々、この土地で農業をされていたのですか?
小田々さん「元々の生まれは、もうちょっと山の方です。結婚して子どもができた時に、学校とか色んな都合でこちらに出てきたのですよ。」

ーーそうなのですか。
小田々さん「これは、収穫中のナスですね。」

ーーたくさんありますね!何本あるかわからないですね。
小田々さん「ハウスが7月中旬に終わって、8月の今がちょうど切り替えの時期で秋ナスの栽培が始まったところです。」

ーー今年は露地栽培のナスの出荷が遅かったように思います。
小田々さん「雨の影響でしょうか?ここもたくさん雨が降ったので、結構花も流れてしまいました。」

ーーそうだったのですか。
小田々さん「ナスの収穫が終わったら、次はパセリを栽培します。」

ーーパセリはどの時期に栽培されているのですか?
小田々さん「11月から6月ですね。」

ーーそうなんですね。ところで、ハウスの中はピッチリとマルチで覆っているんですね。
小田々さん「雑草と気温を抑制するためと、泥の跳ねあがりを防止するためです。ハウスだと夏は暑いので屋根を開けてあるのですが、そのせいで雨が降るとそのまま入ってきてしまうんです。」

ーーハウスなのに上が開いてますよね。
小田々さん「もう露地状態です(笑)」

ニラ栽培の難しさ

ーーニラの栽培で難しい事はありますか?
小田々さん「春先のアブラムシですね。」

ーーやっぱり葉に影響が出ますか?
小田々さん「特に冬から春にかけては、アブラムシによる影響が出やすいので大変ですね。夏からは秋にかけては、台風や局地的な大雨がニラの栽培にも影響がありますね。」

ーー今年、このあたりでは災害や大雨の被害はありましたか?
小田々さん「災害や大雨はなかったのですが、風の方が少し厄介で。」

ーー風ですか?
小田々さん「風が山側から来ますね。吹きおろしというのかな。ここは全部の風が集まる所なのですよ。」

ーーハウスが飛びそうなくらいですか?
小田々さん「そうそう(笑)」

ーーそれはすごい風ですね(笑)
小田々さん「(笑)こちらはニラのハウスで、こっちはネギ畑になります。ネットをして、上も暑くないように遮光をしています。」

ーーやはり遮光は大事ですか?
小田々さん「遮光は重要ですね。暑さで葉先が駄目になってしまいますので。」

ーー真夏は暑さをどう和らげるか、が重要なのですね。
小田々さん「はい。冬は逆に霜にやられないように霜よけが必要です。」

ーー霜も大変ですね。

ニラが作りやすい土地

ーーこの土地はニラに適した土地ですか?
小田々さん「はい、ニラを作りやすい土地ですね。元々は河岸段丘なのですよ。川が侵食されて、だんだんできてきた土地ですね。水捌けも良いので水没をすることもないです。」

ーーニラの栽培には、やはり水捌けが大事ですか?
小田々さん「そうですね。水捌けが良くて水持ちが良い土地がニラ栽培には適していますね。」

ーー水持ちですか?
小田々さん「ニラは水で作れ、と言いますから。」

ーーなるほど。
小田々さん「ナスと同じですね。」

ーー確かに!ナスは水が好きですよね。
小田々さん「そう、水が好きでしょう。水ナスとかあるように。」

ーーそうですね。
小田々さん「なので、井戸はたくさん掘ってあります。」

ーー井戸ですか?
小田々さん「使っている水は、全部井戸水なのですよ。」

ーーへ~。水は土地の下の方にあるのですか?
小田々さん「いろいろですね。深い井戸もあるし、浅い井戸もあります。」

ニラは収穫する時間帯も重要!

小田々さん「ここは昨日植えたニラです。」

ーーへ~。ニラはここから生えてくるのですよね。何回くらい採れるのですか?
小田々さん「7,8回は採れますね。」

ーーそんなに!多いですね。
小田々さん「今、ちょうど収穫しているところですよ。」

ーーお昼の時間に収穫するのですか?
小田々さん「うちの所は遮光して日陰を作ってから収穫しています。明日の朝、洗って乾かして出荷します。」

ーーなぜ遮光してから収穫をするのですか?
小田々さん「日差しが強くて昼間はしなびてしまうからです。なるべく元気な状態を保つためですね。」

ーー朝に収穫するのではダメなのでしょうか?
小田々さん「ダメではないのですが、植物は昼間に蓄えたデンプンを使って夜に成長します。なので、朝日が出た時には昼間に蓄えた栄養をすっかり使ってしまった状態なんですよ。」

ーーなるほど。夜に成長するから、朝には栄養を使ってしまっているのですね。
小田々さん「そうです。だから、夕方に全部収穫してしまって、朝に洗って出荷します。」

ーー日が出てから、光合成をして栄養を蓄えるからですね。
小田々さん「その通りです。それに朝、収穫してパック詰めしてからクール便で送っても、芯温が下がってないのですよ。」

ーーニラの中心の温度が高い状態、ということですね。
小田々さん「はい。芯温が高い状態だと仮死状態になっていないので日持ちが悪くなってしまいます。だから、前の日に収穫して保冷してから次の日にパック詰めして出荷します。」

ーーなんでも採れたてが良いと思ってしまいますが、そういう訳ではないのですね。
小田々さん「すぐに食べられればいいのですが、それは難しいですからね。」

有機栽培を続けて30年!

ーーずっと、有機栽培をやられているのですか?
小田々さん「もう30年は越しましたね。」

ーー長いですね。小田々さんの一番の売りの野菜ってなんですか?
小田々さん「やはりニラですね。ニラやショウガ、あとはネギにミニトマト、パセリですね。」

ーーなるほど。
小田々さん「ショウガの方にも行きますか?」

ーーぜひお願いします。ハウスがたくさんありますね。
小田々さん「ここ以外にもハウスはあと4か所あります。ここがショウガを植えているところです。」

ーーすごい背丈がありますね。ここもハウスですか?
小田々さん「そうです。でも屋根はないです(笑)」

ーー本当だ(笑)ないですね。これはいつ植えたショウガですか?
小田々さん「3月2日です。」

ーーショウガってこういう風にできるのですね。
小田々さん「はい。ショウガは1991年からずっと有機栽培でやってきています。」

ーーずっとここではショウガを栽培しているのですか?
小田々さん「いえ、ショウガの前はニラを栽培していましたね。ニラの次がショウガ、次がミニトマト。順番に連作をやっています。」

ーーミニトマトは何月くらいから収穫するのですか?
小田々さん「ミニトマトは1年中収穫できますよ。」

ーー1年中ですか。冬はハウス栽培ですか?
小田々さん「はい、冬はハウスで栽培しています。」

ーーニラをはじめ、小田々さんはショウガやミニトマトなど色んなお野菜を栽培されているのですね。本日はとても勉強になりました。どうもありがとうございました!
小田々さん「こちらこそ、ありがとうございました。」

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