魚系の肥料を使った土でトマトを無農薬栽培!高知県長岡郡の永森さん訪問

生産者インタビュー

今回ココノミスタッフが訪問させて頂いたのは、魚系の肥料を使った土でトマトを無農薬栽培されている高知県長岡郡の永森さんの農園です。育てるのが難しいトマトを無農薬でつくろうと思ったキッカケや、栽培していく上での苦労などをお聞きすることができました。

また、3500本という膨大な数を栽培されている「アイコ」というミニトマトの品種を試食させて頂いたり、アイコを選んだ理由について伺うこともできました。

アイコという品種のトマトを中心に栽培

ーーこんにちは。よろしくお願いいたします。
永森さん「こんにちは。」

ーー早速ですが、土作りには何かこだわりはありますか?
永森さん「こだわりですか。無農薬で土に魚系の肥料を使っていることですね。」

ーー魚系ですか?
永森さん「海の肥料で、そればかりを使っています。ザっとかけてあげると、美味しくなるのかな?と思っています。」

ーーなるほど。こちらのトマトは軸が太くてしっかりした感じですね。
永森さん「この辺りは、もう1週間もしないで収穫できますね。けっこう採り終わっていますが、もしよかったら試食いかがですか?」

ーーいいんですか!ありがとうございます(笑)
永森さん「お味はどうですか?」

ーー美味しいです!
永森さん「これはアイコという品種です。」

ーーなぜ、アイコを全面的に栽培しているのですか?
永森さん「丸いトマトとか色々やってみましたが、ここにはこの品種が合うみたいです。土地と気候に合った品種を試していたら、アイコに辿り着いた感じですね。」

ーーやはり、向き不向きはありますよね。無理して作ってもそこまで美味しい物にならなかったりしますし・・
永森さん「そうですね。こちらでは一応新しい品種を作っているのですが、なかなか難しくて。味は美味しいんですけどね。」

ーー少し、サイズが小さめですね。
永森さん「はい。アイコと比べると、収量の面でも規模は小さくなります。今まで色々な品種を栽培しましたが、アイコじゃないと大変ですね。」

暑くてもトマト栽培はできる?

ーートマトって、暑くても栽培はできるのでしょうか?
永森さん「気温は高くても湿気がないので高知市内は栽培できますね。丁度トマトは終わりの時期になります。」

ーー少し標高の高い場所でないと難しいですよね。
永森さん「そうですね。暑い時期はね。」

ーー年々、暑くなっていますからね。
永森さん「本当にそうですね。この辺りでもう10年くらい農業をやっていますが、農業を始めてすぐの頃は涼しかったですよ。」

ーー暑くなってきて葉物野菜が作れなくなる所が増えてきていますね。
永森さん「葉物野菜もこの辺りでは今も綺麗に作れますね。ですが、作っている方が高齢の方ばかりで、作る人も少なくなっていますね。」

ーー野菜を育てるのは大変ですからね。

無農薬をはじめたキッカケと苦労

ーーここで、農業を始めて10年になるのですか?
永森さん「はい、大体10年ですね。」

ーー元々は、何をされていたのですか?
永森さん「元々は会社員でした。両親が農業を始めたのがきっかけです。冬はイチゴを作って、夏はトマトを作っています。」

ーーご両親が始めたのが、きっかけなんですね。
永森さん「はい、僕が参入して規模を広げていった感じですね。」

ーートマトは、初めから無農薬だったのですか?
永森さん「無農薬で栽培を始めたのは、ここ3年くらいですね。」

ーー無農薬をやるきっかけはなんですか?
永森さん「きっかけは興味があったから、ですね。トマトなら無農薬でできるかなと思ったんです。誰が食べたとしても、無農薬の方がいいに決まっているという考えですね。」

ーーなるほど。農薬を使わなくていいなら、使わない方がいいですよね。
永森さん「消毒とかもかける暇がなくて。おのずと無農薬になりました(笑)」

ーー(笑)使うのも手間ですよね(笑)
永森さん「ですよね(笑)これは、今年初めて無農薬で植えたトマトです。」

ーーやっぱり、難しいですか?
永森さん「う~ん(笑)無農薬なので虫との戦いですね。」

ーー虫ですか。どんな虫が付くのですか?
永森さん「ヨトウムシとかコナガとかですね。無農薬で駆除する薬は、食べてから駆除する薬しかないので。結局、ちょっと食べられてから、薬の毒が回っていくような感じなのでね。」

ーーやっぱり、少しは虫に食べられてしまうのですね。
永森さん「トマトをたくさん食べられてしまったこともありますね。」

3500本のアイコ!

永森さん「ハウスは上に6棟。こっちに8mの物が2棟あります。」

ーーすごく広いですね!
永森さん「はい、アイコだけで3500本くらい栽培しているかな?」

ーー3500本!ずっと、アイコ専門でされていたのですか?
永森さん「アイコ専門というよりは、ミニトマト専門ですね。何年か前までは丸いトマトも作っていましたよ。アイコの方が育ちが良かったのでね。味は、丸いミニトマトの方が美味しいですけどね。」

ーー栽培が難しいのですか?
永森さん「そうですね。割れたりしますし・・」

ーーなるほど。ここは、水捌けはどうなのでしょうか?
永森さん「元は田んぼでしたが、水捌けはすごくいいですよ。トマト向きですね。」

ーー元々は田んぼだったんですか!
永森さん「はい、みんな田んぼでした。だいたいどこの場所でも水捌けはいいんですが、それでも雨がたくさん降ってしまうとトマトが割れてしまいますね。」

ーー水捌けを良くするために、なにか工夫とかされていますか?
永森さん「いや、何もしてないですね(笑)元から水捌けは良かったみたいですよ。」

ーーそういう土地なのですね。水も豊富ですし。
永森さん「そうですね。」

ーーどこを走っても、ずっと水がありました(笑)
永森さん「たしかに(笑)水がよく流れています。」

ーー水やりの水もここから持ってくるのですか?
永森さん「はい、この谷から水を持ってきています。」

欠かせない脇芽の処理

永森さん「ここは綺麗に整えてありますが、他の場所はけっこう草が生えているんです。」

ーーそうなのですか?
永森さん「なかなか手入れ出来ていない状態です(笑)他の場所はトマトの脇芽が伸びていて、それはすごい状態で(笑)」

ーー脇芽、ですか。
永森さん「1週間に1回はポキポキと取ります。」

ーー1週間に1回!?大変ですね。
永森さん「気づいたらいたる所から脇芽が伸びていますね(笑)」

ーー3500本から生えた脇芽ですね(笑)
永森さん「だいたい1本のトマトから、5,6本の脇芽が生えてきますね。」

ーーそう考えたら、ものすごい数ですね!取らないと味が落ちてきますか?
永森さん「そうですね。味もそうですが、脇芽の方がパワーがあるので取らないと実も付かなくなってしまいます。」

ーーなるほど。芽を出す方に力を取られてしまうのですね。
永森さん「脇芽が自分たちの通る道もふさいでしまうので、作業効率も悪くなりますね。」

標高の差や雨の量でトマトの味が変わる

永森さん「場所によって若干の味の違いがありますが、ここは一番標高が低いのでトマトが焼けたりしますね。」

ーー甘味とかも違いますか?
永森さん「味のノリも違いますね。標高の高い方がもう少し味は美味しいですね。」

ーー温度差がありますよね。
永森さん「はい、今年に関しては綺麗に出来ましたね。高知県は去年の方が大変でしたね。」

ーー難しかったですか?
永森さん「今年は梅雨が長かったのですが、そんなにどっさりとは降らなかったので。去年は全部浸かってしまって、酸欠を起こして全滅になりそうでした。」

ーー去年はすごかったですよね。今年の方がいい出来なのですね(笑)
永森さん「そうですよ(笑)」

ーーおいしいトマト期待してます!(笑)本日はどうもありがとうございました。
永森さん「こちらこそ、ありがとうございました(笑)」

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