炭素循環農法でおいしい野菜を作る!静岡県浜松市で無農薬農家を営む和久田さんを訪問
今回ココノミスタッフが訪問させて頂いたのは、静岡県浜松市で無農薬農家を営む和久田さんの農場です。
炭素循環農法で作られた様々な野菜をたくさん見せてもらいながら、野菜作りへの想いや今後の抱負をたっぷりと伺いました。
自然農法のきっかけは「炭素循環農法」との出会い
——農業をされようと思ったきっかけは、なにかあるのでしょうか?
和久田さん「昔、28歳くらいの頃、横浜で飲食系の職場で働いていたんですけど、だんだん作る方に興味を持ち始めまして。」
——それは美味しい野菜に出会ったとか、そういうことがあったんでしょうか?
和久田さん「そのときは特に深い考えは無かったですね。実家に帰ってなにか仕事がしたいな、くらいの気持ちで、その頃はこだわりも無かったですね。
最初は、普通に農協さんから指導をうけて、農薬も使ったりして農業をやっていました。
現在の自然農法に至るきっかけというのは、直接的には5年前の炭素循環農法という農法と出会ったことです。
炭素循環農法は肥料を使わず、その結果として虫がつかない、病気にならないから、農薬も撒く必要がないことを知りました。
また収量も上がると知ったので、これは良いなと思い、炭素循環農法をやりはじめました。それで今に至る感じですね。自然農法の経歴としては、今年で5年目になります。」
こだわりの牛ふん堆肥
——自然農法をやるにあたって、こだわりはありますか?
和久田さん「牛ふん堆肥ですね。この牛ふん堆肥を作ってる人はこだわりがある人で、外の微生物を沢山いれるという考えなんです。
1g中に20億の微生物がいるとか言ってましたね。乳牛を飼ってる酪農家さんなんですけど。」
——なにを食べてる牛になるんでしょうか?
和久田さん「そこまで詳しくは聞いてないんですが、微生物が増えやすいという海の底から取ってきたものを牛に食べさせて、お腹のなかで微生物を増やしているそうです。
この堆肥を作っている方とは、炭素循環農法をやる前の、慣行農法をやってたときにたまたま知り合いました。
普通に15年前に農業をはじめたときは、普通に農薬や肥料を使ってたのですが、普通の方法だと経費ばっかりかかっちゃって(笑)」
身体は「古流武術」でケア
——最初はじめられた頃は、土を耕すことですとか、全部ご自分でされてたのでしょうか?
和久田さん「機械はありますけど、そうですね。最初は体調管理が大変でしたけど、古流武術の方にお話を聞いたりして、身体はだいぶ楽になりましたね。」
——そんなことまでされてたんですね。
和久田さん「そうですね。最初はそれこそネットも色々調べましたし。いきなり農家になってみて、自分の工夫でやれるところまでやってみようという感じでしたね。
下手に助けてくださいって周りに言っていると、色んな所に絡み取られちゃったりもするので・・・。やっていくうちに、自分がやりたかったことは見えてきましたね。」
和久田さんの畑で栽培している野菜たち
——今こちらの畑で栽培されているお野菜は、どんな種類があるのでしょうか?
和久田さん「まず手前がオクラ、横はズッキーニ、これが、いんげん豆。」
——すごい、いんげん豆は大きいですね。試食させて頂きましたけど、めちゃくちゃ美味しかったです(笑)
和久田さん「調子がよければもうちょっと大きくなったんですけどね(笑)」
——トウモロコシは今の時期(7〜8月)は採れますか?
和久田さん「私の畑の土は、下の層が発展途上で、まだうまくできてないというのもありまして、高く伸びる野菜が苦手ですね。高く伸びる野菜は、その分、根も下まで伸びるので。」
——なるほど。1番うまくいった野菜は何になりますか?
和久田さん「ほうれん草ですかね。冬野菜。あとはレタスや玉ねぎとか。」
——自然農法で野菜の味も変わりましたか?
和久田さん「そうですね、味は変わります。澄んだ味というか、エグみがなくなりましたね。甘い野菜でもベタッとした感じでは無くなりました。」
——作ってらっしゃるのはお野菜だけなんですか?
和久田さん「果物も作っていますね。ポーポーっていう野菜なんですけど、マンゴーみたいな南国フルーツ系のにおいがしまして、ものすごく柔らかいんです。」
——いちじくみたいに完熟してる感じですか?
和久田さん「ええ、そんな感じですね。完熟して一瞬で収穫期が終わります。9月の中旬くらいにぱっとできて、すぐ終わっちゃうので、売るには難しいかもしれないですね。」
今後は炭素循環農法を極めたい
——今後、野菜づくりをこうしていきたいというようなことはありますか?
和久田さん「とりあえず、この炭素循環農法のやり方を進めていきたいですね。やればやるほど、土が良くなって野菜も大きくなっていますので。それで味もよくなります。」
——はい、先程試食させていただきましたが、すごく美味しかったです(笑)
和久田さん「自分で実証してみて、炭素循環農法の理論が『確かにそうだ』というのがわかったので、後はこれを突き詰めていこうと思っていますね。」
——炭素循環農法の良さを、もっとお客様に発信していくにはどうすれば良いと思われますか?
和久田さん「やっぱり実際に食べてもらうことですね。一番の違いは味ですので。ネットに知識だけ載っていても、味ばかりは体験できませんから(笑)」
——本日は、どうもありがとうございました。