バンドマンから農家へ!自然農法で野菜を育てる山口県山口市の粟屋さんを訪問

生産者インタビュー

山口県山口市で、おいしい野菜に出逢いました

今回ココノミスタッフが訪問させて頂いたのは、山口県山口市で無農薬農家を営む粟屋さんの農場です。

長袖だと汗ばむほどの快晴でした。農場の周りは田んぼが多い地域ですが、高齢化の影響で使用していない土地も多いのだそう。

そのため、借り手を探されているかたも多いのだそうです。

また、周囲には粟屋さんのような無農薬で露地栽培をおこなう農家さんは少なく、ハウス栽培を行う農家さんや、米農家さんのほうが多いそうです。

最近では住宅へ変わっていく農地も多いのだとか。

 

自然栽培を知って、農家になることを決意

元々は東京でバンドを結成して活動されていた粟屋さんですが、自然栽培という完全無肥料・無農薬の栽培方法を知り、安心安全な野菜づくりに心を惹かれたそうです。

約10年前にバンドを辞め、地元山口にUターン。半年ほど有機栽培の農家さんの元で修行したのち、2010年1月に農地を借りて独立しました。

農地の土壌は砂地で水はけがよく、冠水してもすぐに水が抜けてしまうほどだとか。

そのため、田んぼには向いておらず、大雨がふったあとでも半日でトラクターを入れることができるそうです。

野菜が多く取れる、野菜づくりに最適な土地なのだと教えていただきました。

 

1年間に40種類の野菜を栽培!

粟屋さんが農業をはじめて大変だったことは、1年間で40種類の野菜を作っていたことだそうです。

40種類ともなると、休み無く作業が必要だそうで、とても大変だったとのこと。

その甲斐もあり、今では40種類のうちから大量に作る野菜を10種類程度まで絞ることができるようになり、作業的にはかなり楽になったそうです。

粟屋さんが実践している自然農法は、堆肥やサンライム(牡蠣殻石灰)、米ぬかや苦土石灰などを使用します。ちなみに、苦土石灰はマグネシウムを増やすために使用するのだそうです。

今後挑戦していきたいことは、お豆腐や醤油などに加工ができ、需要が高い大豆を、肥料を使わずに作ること。現在は豆腐向きの大豆を実験的に2種類育てているそうです。

 

こだわりは自家採種による栽培

畑で育てている野菜について尋ねてみました。現在はじゃがいもやズッキーニを自家採種で育てているとのこと。

自家採種を行っている理由は、収穫数があがったり、土地にあうように野菜自身が強くなっていくためなのだそうです。

また、「安全なもの、美味しいもの」というモットーのもと、虫がつきにくい野菜を重点的に育てているそう。

なお、虫がつきにくくなる方法として、ズッキーニにサンライムを入れてカルシウム分を補充してあげることで、茎が分厚くなり、虫がついてもやられにくくなったそうです。

得意な野菜はじゃがいも。肥料を使っていないため、スッキリとした味わいなのだそうです。

その他には、土地に合っているアブラナ科の野菜や、かぶや大根などの根菜、小松菜や水菜など。

 

おいしい野菜=えぐみが少ない野菜

最後に、おいしい野菜の条件を粟屋さんに聞いてみました。

すると、「硝酸値(えぐみ)が多い野菜はおいしくないし、体にもよくない。硝酸値(えぐみ)すくない野菜がおいしいと思います」という、親切でわかりやすい回答をいただきました。

BLOF理論を元にした理系の考え方で野菜を育てられている粟屋さんを、ココノミはこれからも追いかけていきます。

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